OpenStreetMapとPythonで地域道路データを解析: OSMnxとGeoPandasの使い方

OpenStreetMapとPythonで地域道路データを解析- OSMnxとGeoPandasの使い方 Python

地図データや道路ネットワークの解析に興味があるPython開発者向けにこの記事では、OpenStreetMapとPythonライブラリOSMnxおよびGeoPandasを使って、地域の道路データを取得し、そのデータを解析する方法を紹介します。具体的には、東京都渋谷区の道路データを例に、道路の形状や特性に関する情報を取得し、その意味や利用方法を説明します。

インストール

まず、必要なライブラリをインストールしてください。

pip install osmnx geopandas

コード

次に、コードを実行します。

import osmnx as ox
import geopandas as gpd

# エリアを指定(例: 東京都渋谷区)
place_name = "Shibuya, Tokyo, Japan"

# OpenStreetMapから指定したエリアの道路データを取得
graph = ox.graph_from_place(place_name, network_type='all')

# 道路データをGeoDataFrameに変換
gdf_edges = ox.graph_to_gdfs(graph, nodes=False, edges=True)

# 道路データを表示
print(gdf_edges)

このコードは、指定したエリア(例:東京都渋谷区)の道路データを取得し、GeoDataFrameに変換して表示します。

結果

結果は以下になります。

uvkeyosmidonewaywidthest_width
15802993715290835870[41521096, 15772071]TrueNaNNaN
15803000215248100200890756978FalseNaNNaN
15803000215290835320944268181TrueNaNNaN
1580300292393500043023179562FalseNaNNaN
1580300291685221014041857237FalseNaNNaN
10808053789638966750001162137296FalseNaNNaN
1080806540715225934110138875595FalseNaNNaN
10808065407794278478801162137304FalseNaNNaN
1080806540715225934440138875595FalseNaNNaN
10808065407790549121701162137304FalseNaNNaN
[24165 rows x 16 columns]

この表には、24165行の道路データが含まれており、16列の属性情報があります。各行は、道路ネットワーク上の1つのエッジ(道路セグメント)を表し、各列はそのエッジに関連する情報(osmid, oneway, widthなど)を示します。

属性の説明

  • osmid: OpenStreetMapで道路セグメントに割り当てられた一意のID。複数のIDがある場合は、それらがリスト形式で表示されます。
  • oneway: 一方通行の道路かどうかを示すブール値(TrueまたはFalse)。
  • lanes: その道路の車線数。
  • name: 道路の名前。
  • highway: 道路のタイプ(例:主要道路、歩行者道路など)。
  • maxspeed: その道路の最高速度制限(km/h)。
  • length: その道路セグメントの長さ(メートル)。
  • geometry: 道路の形状を表すshapely.geometryオブジェクト。
  • bridge: その道路が橋かどうかを示すブール値(TrueまたはFalse)。
  • tunnel: その道路がトンネルかどうかを示すブール値(TrueまたはFalse)。
  • ref: 国際道路網における道路の参照番号。
  • access: その道路へのアクセス制限(例:歩行者専用、自転車専用など)。
  • junction: 交差点のタイプ(例:ラウンドアバウトなど)。
  • service: サービス道路のタイプ(例:駐車場へのアクセス道路など)。
  • width: その道路の幅(メートル)。
  • est_width: 道路の推定幅(メートル)。

u, v, keyは、GeoDataFrameのマルチインデックス(MultiIndex)を構成するラベルです。これらのインデックスは、道路ネットワークのエッジ(道路セグメント)を一意に識別するために使用されます。

  • u: エッジの始点ノード(交差点や分岐点)の一意のID。
  • v: エッジの終点ノード(交差点や分岐点)の一意のID。
  • key: 同じ始点ノードuと終点ノードvを持つ複数のエッジを区別するための追加のインデックス。通常、単一の始点ノードと終点ノードの間に複数のエッジは存在しないため、keyの値は通常0です。ただし、例外的に同じ始点ノードと終点ノードの間に複数のエッジが存在する場合、keyは1, 2, 3, …と増加していきます。

u, v, keyの組み合わせによって、道路ネットワーク上の各エッジ(道路セグメント)が一意に識別されます。これにより、エッジに関連する属性(列)を効率的に検索、フィルタリング、操作することができます。

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